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カスタム823は、プランジャー式(=P式)というインク吸入方式を採用した万年筆です。 プランジャー吸入方式は、パイロットでは古くから手がけている吸入方式ですが、現在となっては珍しい方式となっています。 この万年筆の特長は、プランジャー式という吸入機構だけではなく、その機構部分と大容量のインクが生む重量感・安定感が15号ペン先の持ち味をより一層引き出している点でもあります。 目にも楽しいメカニズムを持ちながら、豊かな書き心地を実現した基本性能に優れた万年筆です。 筆記の様子や、ワンアクションでインクを吸い上げる、一見すると不思議な吸入方式、インキ止め機構などもぜひお楽しみください。 |
写真: 万年筆 カスタム823 パイロットコーポレーション/日本製 |
◆ このページの表記につきまして ページの中のインクに関する表記が、「インク」と「インキ」で2種類が混在しております。 これは、パイロットコーポレーションでのインクおよびインク関連の機構の呼称が「インキ」であるためそれを尊重し、主にパイロット製品を指すインクの表現には「インキ」を、それ以外の一般的なインクを指す場合では「インク」と表記しているものです。 ご理解を頂けましたら幸いです。 |
パイロット カスタム823の特徴 |
パイロット カスタム823 | Pilot Custom823 |
細字~太字まで、5種類のペン種をお選び頂けます。 |
カラーバリエーションと各部の配色 ■画像をクリックすると拡大できます |
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透明ブラック | 透明ブラウン | ノンカラー |
キャップ: 透明ブラック 胴軸: 透明ブラック 天冠: ブラック インナーキャップ: ブラック 首軸: ブラック 尾栓: ブラック |
キャップ: 透明ブラウン 胴軸: 透明ブラウン 天冠: 濃いブラウン インナーキャップ: ブラック 首軸: 濃いブラウン 尾栓: 濃いブラウン |
キャップ: 透明 胴軸: 透明 天冠: ブラック インナーキャップ: ブラック 首軸: ブラック 尾栓: ブラック |
インナーキャップとは、キャップの内側にある、インクの乾燥防止のための部品です。 写真のキャップの中に見えている黒い部分です。 キャップを閉めた時、ペン先を覆いながら首軸の先端に密着してインクの乾燥を防ぎます。 ほとんどの万年筆に採用されているものです。 そのため、キャップをしている時は、キャップが透明であってもペン先は外から見えません。 |
■ペン先 ・ 筆跡見本をクリックすると拡大できます |
CUSTOM 823 <F> ペン種: F (ファイン) 細字 |
▼ 筆跡見本 |
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税込価格 49,500円 |
ノートや手帳から手紙・日記まで、用途の広い線幅のペンです。 メーカーでは やや硬めと位置付けており、ごく一般的な筆圧に対応しているので、初めてのかたでも安心してお使い頂けるタッチです。 |
CUSTOM 823 <M> ペン種: M (ミディアム) 中字 |
▼ 筆跡見本 |
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税込価格 49,500円 |
小さな手帳やスケジュール帳へ細かく記入する時よりも大きめの字で、手紙や一筆箋などに書く際の文字サイズに適したペン先です。 メーカーの位置付けでは、「やや硬めの中字」となっていますので、立て気味の角度で筆圧の高い方にも対応しています。 |
CUSTOM 823 <B> ペン種: B (ブロード) 太字 |
▼ 筆跡見本 |
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税込価格 49,500円 |
Bであってもペンポイントは横に平べったいタイプではなく、丸みを帯びた形状をしていますので、縦線・横線ともに太く、堂々とした太字が書けます。 角張った部分が無いので、紙面から切り割り部分が離れて線がスキップしてしまうことが少なく、気持ち良く太字が書けます。 |
CUSTOM 823 <WA> ペン種: WA(ウェーバリー) 全方向になめらかな 軟らかめの中字 |
▼ 筆跡見本 |
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税込価格 価格未定 |
透明ブラックは、入荷時期確認中です。
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透明ブラウンは、入荷時期確認中です。
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ノンカラーは、入荷時期確認中です。 | |
WA (ウェーバリー)の特徴 スプーンの腹で書く感じで、全方向に対して滑らかな書き心地です。 ペン先が反り上がっていますが、これは角度によって筆記線幅を変化させるためではなく、あくまでも書き味にこだわったための形状です。 この形状により、筆記角度を問わず滑らかさが味わえます。 ペンの調子は軟らかめの設定で、線幅はMと同等です。たいへんお薦めです。 |
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ウェーバリーの書き心地
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CUSTOM 823 <FA> ペン種: FA (フォルカン) 超ソフトな毛筆タッチ |
▼ 筆跡見本 |
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税込価格 価格未定 |
透明ブラックは、入荷時期確認中です。
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透明ブラウンは、入荷時期確認中です。
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ノンカラーは、入荷時期確認中です。 | |
全ペン種の中で、最も軟らかいといえるペンです。 ペンポイントは細字をベースにしており、筆圧をあまりかけずに書くと細字ですが、筆圧をかけてゆくと切り割りが柔軟に開き、滑らかに太い線までが表現できます。 筆跡見本では少し大げさに表現していますが、自然な抑揚が楽しめる書き味と、毛筆のような筆跡が特徴の万年筆です。 立てて書くと、細字特有のひっかかりを感じることもありますので、やや寝かせて書くかたに向いています。 ペン先の形状は、このフォルカンだけ大きく異なっており、しなやかさを出すために工夫されたフォルムになっています。 ペン部分の刻印も、狙い通りの柔軟性を得るために飾りをなくし、必要最小限の文字の刻印のみにとどめて、不要な剛性を排除している徹底ぶりです。 その結果、とても美しいペン先を楽しめる万年筆にもなっています。 |
フォルカンの書き心地
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■カスタム823 使用レポート | -店長 萩原より使用インプレッション- |
■画像をクリックすると拡大できます |
程よい重量感と、使い切る喜び 好みの問題ではありますが、このようにある程度の自重が手伝ってくれていた方が、私の感じでは書き良く感じます。 ただし、重量のバランスはやや後になっています。 これは、後端部にある尾栓とパッキンの機構部の関係かと思われます。 キャップを尻軸にはめて筆記する場合は、写真のような位置を持つ分には、バランスが特に後に感じられることはありません。 かえって、しっくりと安定します。 もっと下の方の、首軸のあたりを持つ場合は、キャップを付けた状態ではバランスがやや後よりに感じられるかもしれません。 その場合は、キャップを尻にはめずに筆記すると良いバランスになると思います。 支点になっている指のところがほぼ重心位置と言えると思いますが、中心からやや後に位置しているのが分かります。 インクはいっぱいまで入れた状態です。 お持ちの万年筆で、お好きなバランスのものがございましたら、同じようにバランスをとってみて比べて頂くと、感じをつかんで頂けるかと思います。 バランスのお好みにつきましては、手の大きさや万年筆を持つ位置が上の方か下の方かで大きく変わって参ります。 また、店内でのお試し書きの際にも、手の小さな主に女性のお客様では、元々キャップを尻軸に差さないかたも多く、また男性でもキャップなしがお好きのかたもいらっしゃるので、こればかりはお好みの問題ですが、少しでもご参考になれば幸いです。 カスタム823の胴軸は、軸内がそのままインクタンクになっており、しかも透けているため、インク吸入のようすや筆記により減ってゆくインクの状態を楽しく観察することができます。 インクの減り具合がダイレクトに見えるという点は、使用上とても便利なことでもありますが、これだけ大きなスペースに吸い込んだインクを全て使い切った時には、大げさかもしれませんが一種の達成感があり、また吸入ができるという楽しみも手伝って、益々使う喜びが湧いてきます。 インクの吸入と洗浄について よく頂くご質問で、インクの追加吸入や洗浄の件があります。 そこで、ピストンの動作や働きについて、ご説明したいと思います。 ご一読いただき、改めてビデオをご覧頂くと、いっそう分かりやすいかと思います。 カスタム823のピストンは、シンプルながらとても賢い形状をしています。 このピストンは、カップ状の形をしており、そのカップの開口部が前方を向いた形になっています。 ちょうど、クラゲのような形をしています。 そのおかげで、バックする方向(尾栓を引く方向)に動く時には、後方にある空気やインクが、カップのフチと軸の内壁の間を通過できます。 カップはゴムで出来ており、そのフチがすぼまる方向に押されるためです。 そのため、ピストンより後方(尾栓方向)にインクが残っていても、尾栓を引くことができます。 反対に、引かれたピストンが前進する時には、前方にある空気やインクを押してゆくとその圧力が高まり、カップを外側へ広げる力が生まれます。 これにより、ピストンが内壁とより密着して効果的に働き、前方の空気やインクを漏らさずに排出することができます。 そしてこの時に、背後に吸入のための負圧を生じさせます。 尾栓の押し引きとピストンの効き具合は、このような関係で動作しますため、インクを追加で吸入しようとしても、今入っているインクを排出しながら背後には負圧を生じさせて、また一気に吸入をしますので、追加にはならず入れ直しになります。 また、この操作を水で行い、繰り返すことにより内部を洗浄することができます。 私は、インクの色を変える時などでは、少ない回数で効果的に洗浄するために、何回目かで一度万年筆を振り、内部のインクを均一に薄めながら行っております。 このように文章で書くと複雑そうに感じますが、一度でも体験して頂ければすぐにお分かり頂けると思います。 一方向に働く逆止弁のような働きを、ピストンの形状でまかなっているので、トラブルも少なく、メンテナンスの必要性も最小限で、良くできた仕組みだと思います。 尾栓の開け閉めについて ビデオでもご紹介の通り、尾栓の操作によってペン首付近にあるインキ止めが開閉する仕組みになっています。 閉めておけば、物理的にインクをせき止めておけるものです。 これにより、圧力差や衝撃などの万が一の際に、インクが漏れてしまう事を防いでいます。 インクの貯蔵量が多いということもあり、万が一のことを考えますと、安心の機構であると思います。 この機能について、お客様から、これは使用の度ごとに必ず操作をしなければいけないものなのかどうか、といったご質問をよく頂きます。 実際の私の使用状況を申しますと、携帯するとき以外は、店の中でもデスク周りでも、ほぼ開けっ放しで問題は出ていません。 栓が開いていて、ペン先からインクタンクまでがインクでつながった状態が、普通の万年筆の状態であるからかもしれません。 気を使う点として強いて挙げますと、使用状態(栓が開いている時)にうっかり尾栓を引っ張っても、引っ張れない程度の開け具合が安全かと思います。 尾栓を緩める時に、軸側のネジ山から尾栓が完全に外れる位置まで緩めたら、その後 少しだけ回転を戻してネジのひと山くらいをかけておくと安心です。 これでも、約2ミリ開くようにとのメーカーの設定はクリアできます。 実は、必要がない時に不用意に引いてしまわないよう、尾栓には2段ストッパーといって、引き始めにやや抵抗が感じられる仕組みになっています。 とはいえ、自分でうっかり引きそうになった時にはこれで思いとどまりますが、構造をご存じないかたが思い切りよく引っ張れば、引けてしまいます。 一度引いてしまうと、上でご説明した原理で、ピストンより先端方向にあるインクは排出するよりありません。 結果的には笑い話になるのですが、よく起こりがちなことです。 ネジが少しでもかかっていれば、このような事は防げます。 なぜ、私は店で開けたまま使用しているかと申しますと、うっかりして閉めたままで筆記してしまうことがあるためです。 閉めたままでも、インキ止めよりも先端方向の首軸内部などに残留しているインクで、しばらくは筆記が可能です。 しかし、そのまま筆記を続けてインクを枯らしてしまいますと、慌てて栓を開けても、正常なインクフローに戻るまでに数分を要してしまいます。 それがじれったいので、いつしか開けたままとなりました。 そんな中、店頭でお求めの際、「この面倒な儀式がまたいいんだ」 とおっしゃってくれたお客様がおられました。 とても嬉しく思いました。 かつてのインキ止め式と同様に、私も携帯時以外でも、この儀式をまた始めようかという気持ちも湧いてきました。 |
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パイロット ボトルインキ | プランジャー吸入方式と相性の良い 70ml入りボトルインキ |
このインクボトルには、吸入に便利なアダプターが内蔵されています。 吸入操作がとても行いやすく、最後まで無駄なく使用できる便利な その仕組みにつきまして、後半の部分で詳しくご説明しています。 ぜひご覧ください。 |
■画像をクリックすると拡大できます |
PILOT ボトルインキ (70mlタイプ) ● ボトルインキ ● 万年筆 ・ つけペン ・ ガラスペン向き ● 内容量: 70ml ● ボトルサイズ: 約 w70 x d55 x h81 (mm) 税込価格 1,100円/個 |
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INK-70-L 1,100円(税込) |
【ブルー】 紫や赤味を感じず、爽やかなタイプのブルーです。 こってりとしたブルーではありませんが、発色が良いうえ、筆跡の濃淡も楽しめるインクです。 純白の紙にもクリームにも良く似合う色味です。 |
INK-70-BB 1,100円(税込) |
【ブルーブラック】 旧来のブルーブラックと異なり、酸度がかなり抑えられた安全なブルーブラックです。 タンニン系でなく染料で表現された色のため変色の楽しみはありませんが、染料系でありながら耐水性は優れています。 |
INK-70-B 1,100円(税込) |
【ブラック】 特に際立って真っ黒というタイプの黒ではなく、染料系の黒らしい色味と濃さです。 特定の色味がわずかに感じられたりする事もなく、ニュートラルな感じの黒です。 |
■ボトルインキ 使用レポート | -店長 萩原より使用インプレッション- |
■画像をクリックすると拡大できます |
便利なアダプターの仕組みと使い方 このアダプターには、二つの役割りがあります。 一つには、使用が進んでインクの量が減り、液面が下がってしまった状態でも吸入に必要な深さを確保する役割りです。 もう一つの役割りは、アダプター内部の段差により首軸の沈み過ぎを防いでペンポイントがボトルの底にぶつからないようにする事です。 【アダプターの使い方】
アダプターは、底が閉じた筒でコップ状になっており、その側面には両側に穴が開けられています。 ボトルの中のインクが減ってきて、そのままではペン先が充分にインクに浸らない状態になっても、フタを閉めた状態で一度ボトルを逆さまにして、また元に戻すことにより、アダプターの中にインクが溜まり、吸入が可能になります。 これにより、よほどぎりぎりまでインクが減らない限り、終盤まで快適に吸入でき、インクを無駄なく使うことができます。 また、適度な位置に穴が開けられており、余分に汲み取られたインクはその穴から落ちるようになっていますので、必要以上に首軸を汚すことがありません。 便利な段差と、応用の際の留意点 段差の所で筒がすぼまっているので、そこに万年筆の首軸が引っかかり、それより下に落ちないようになっています。 この段差のおかげで、プランジャーの尾栓を押し下げる時に、ペンポイントを底にぶつけてしまう心配がなくなります。 とはいえ、この事実はインクが少しでも残っているうちは、インクに隠れていて見て確かめるのは困難で、本当にペンポイントがアダプターの底に接触していないかどうかというのは、不安に思えるかもしれません。 そこでこの写真のように、取り出した実物で確認するのが一番かと思いました。 その結果、確かに接触していないことが見て取れますが、意外とぎりぎりであるということも分かりました。 もしも、他にお持ちの吸入式の万年筆にもこのインクをお使いになられる場合に、もっと長いペン先ですと心配がありますので、寸法を測ってみました。 アダプターの段差から底まで、25ミリとなっていました。 あくまでこの個体の実測値ですので、誤差やマイナーチェンジよる変動には注意が必要ですが、ご参考になれば幸いです。 もちろん、15号ペン先のカスタム823では間違いなく安全ですので、同様にカスタム743及び、これより小さな号数や短いペン先を持つ万年筆なら、安心してお使い頂けます。 カスタム743などに標準装備されているプッシュ式コンバーター(CON-70)も、ボタンを押す動作があるので、その際に手が滑るリスクを考えましてもこのインクボトルは便利で安心であると思います。 一度お使いになられると、空き瓶をとっておいて、お好みのインクを入れて楽しもうというお客様も多い便利なボトルインクです。 |
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● 商品写真の色は、実物と異なって見えることがございます。 |
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