~ 文房具屋の異常な愛情 ~
カリグラフィーを習い始めました
4月から、カリグラフィーの教室に通っています。
初めて使うことになった傾斜台は、使ってみるととても便利で、書いている文字とペン先がよく見えますので、良い姿勢を保つ事ができます。
また、紙とペンの角度を適切に保ったままで、ペンが水平に近くなるので、インクの流量が安定して書き良くなります。
店には、お試し書き用の様々な色のインクがあるのですが、先生が添削をしやすいように、今はまだ黒一色の世界です。
早く、色々なインクで上手に書けるようになりたいと頑張っています。
エルバンのインクビンには、ペンを置いておける窪みがあります。これはとても便利で、こういう時は本当に助かります。
傾斜台に置いてある二つに折った紙は、書く時に手を乗せるために使うものです。
筆記する方の紙に、直接手を置いて書いていると、手の水分や皮脂が紙に移ってしまい、その部分の上に筆記した時に滲んだりする原因になります。
これは手紙を書く時などに経験していましたので、個人的には普段からよく紙を使う事はありました。
自分が汗っかきのせいだろうと思い、ちょっと恥ずかしい気持ちでおりましたが、カリグラフィーの世界では当たり前の事のようで、初日の授業で教わりました。 ちょっとほっとした気持ちになりました。
そういえば、以前にあるメーカーさんから、これに関係する相談を受けたことがありました。
ユーザー様から、紙が部分的に滲むというクレームを頂いたが、原因が分からない、インクとの相性のせいだろうか、というものでした。
問題の紙は、私もたいへん信頼している紙でしたので、おかしいと思い、上記の現象の可能性を申し上げました。
ところが、私も一緒になって悩んでしまったのは、それをどうお客様に申し上げるかでした。
お客様の汗や皮脂のことを可能性として申し上げるのは、決めつけた訳でなくとも気が引けてしまいます。
結果的には、丁重にご説明をしたところ、「あれ? 本当だ」 という事になり、円満解決できたそうです。
これからの暑い季節、せっかく途中まで書いたお手紙が書き直しにならないよう、お試しになってはいかがでしょうか。